【書道・書写入門】筆の持ち方と始筆・送筆・終筆・筆圧
ある「書」を見て
ある人は・・・
なんかいいよねー
フェンネルさん
またある人は・・・・
なんも響いてこない。
オレガノさん
この違い。同じものを見てもみる人によって美の感じ方や深さも違います。
どんなに美しいものであってもみる者にその美しさを感じとる力がなければ美は成立しません。
つまりどんなに・・・であっても人の心によって美は決定されてしまう。
うちの妻は誰がなんと言おうと美人であり、それは私にしかわかりません。
オレガノさん
今回は書道、書写の基本、大まかに書道はどういう芸術なのか?をまとめてみました。
- 書道と書写
- 筆づかいや楷書の基本
- 書道はどういう芸術か
書道と書写
- 書写・・・符号として共通性をもつ
- 書道・・・造形意識が足され個性をもつ
書写
形を構成する点画をどのように組み合わせれば美しいのか、表現したい形になるかは点画の長短、細太、大小、曲直と点画の方向が字形の要素になります。
文字を書く上での基本になるってことか・・・
オレガノさん
書道
線の芸術。
生命が宿った内容、線の強弱、遅速や軽重などとなり、それぞれが作用し合い複雑な限りない線質を創造していきます。
自分流の材料、レシピを使って表現すればいいんだな。
オレガノさん
筆づかい
筆で書いたとき、思ったことありませんか?
* 持ち方って関係あるの?
* 書きにくい。
* どんな持ち方をしたらいいかわからない。
筆の持ち方について
まずはじめに・・・
* 「この持ち方で!」ということではなく、集中が保てられる持ち方で良いです。
わたしも書写を習い始めたころは基本的な持ち方を教えてもらいましたが、極端な変な持ち方でなければ強制的になおされることはありませんでした。
見にくいかもしれませんが私も指摘されるような持ち方で短く持っています。
理屈としては…といわれることはあります。
えんぴつ持ちともいえない持ち方・・・
フェンネルさん
「毛筆書にはつねに理想があり、硬筆の書写も毛筆並みに書く事を正統とする考え方がこびりついている。」という点をあげている。
理想を求めていくうちに
書写・書道を深めていくうちに
「こんな持ち方をして書いてみよう!」
「違う持ち方をしたらどんな風になるか? 」
「この持ち方でこの線書けた!」
という疑問や発見が必ず見つかるからです。
えんぴつと同じ持ち方で書いたけど筆が柔らかいから書きにくい。
パセリさん
* 書きにくいのは・・・鉛筆に慣れてしまっているため力が入ってしまっている。
墨を付けて書く習慣がないため墨の加減もわかりません。
ボワボアに滲んで半紙やぶれた。
パセリさん
そういうことも多々あります。
わたしも何回も破って笑っていました→良い子はマネしないでね。
思考錯誤しながら自分の持ち方を改善していくうちに上達もしていきます。
改善=上達
まずは基本的な持ち方で書いてみて下さい。
そこからが限りない筆時間・書の追究のはじまりです!
これから妻を追及してきます。
オレガノさん
単鉤法と双鉤法
さまざまな持ち方がありますが最初はこの持ち方がベースになっています。
鉛筆持ちより長め(上)に持って書いてみてください。
右が双鉤法
大きくしてみますね。
左が単鉤法 右が双鉤法
単鉤法(人差し指だけ)
親指と人差し指でつまむイメージで鉛筆持ちに近いです。
だけど短く持っていない。
フェンネルさん
双鉤法(人差し指と中指)
親指と人差し指・中指でつまむイメージで。
楷書の基本(始筆・送筆・終筆)
毛筆で点画の始筆(起筆)・ 送筆・終筆(とめ、はね、はらい)を書くときの筆の運び方や使い方をいいます。
横画と縦画
左払いと右払い
折れと曲がり
そりと点
始筆(起筆)の筆圧について
図を見ながら説明していきます。
始筆(起筆)= 線の書き始め
角度は全て一緒です。
- 筆圧 弱め
左は「建」の9画目最後の画数ね。
フェンネルさん
- 筆圧 中くらい
真ん中は「三」の1画目
フェンネルさん
- 筆圧 強め
右は「十」の2画目、「木」の2画目、「シ」の3画目
フェンネルさん
書道はどういう芸術か
美を感じた者が独自の材料、手法を用いて表現することが大切です。
常にネタ探しです。
フェンネルさん
そもそも、文字は美の対象として作られたのではなく意思伝達の印として生まれ、読むために作られたものです。
そして文字を使っているうちに人間の美意識が働き美的要素が足されてきました。
線質、運筆のメリハリは二字三字と続くと視覚を通して時間的な連続の動きが強くなりひとつの集合体となります。
つまりは、文字が早かったり、遅かったり、強くなったり、弱くなったりの!ぶっ続けの寄せ集め。
パセリさん
まとめ
- 書写は符号として共通性をもつ
- 書道は造形意識が足され個性をもつ
- 持ち方を改善していくうちに上達していく
- 書道は文字の素材とした造形芸術
人や花が美しいからそのまま表現したとしても
芸術とはならないということであって
美を感じた者がオリジナリティの材料や手法を用いて表現することによって美への感動となって表れています。
美しいものが目にとまりますように。
今日もありがとうございます。