仮名の作品集【調和体】
昔から書くことに一生懸命だったので
詩の内容よりもまず書いてみて字形や連綿を確認してから内容を理解していく順番は今もかわっていません。それが良いのか、よくないのかもわかりません。
正直に言ってしまうと・・・
変体仮名なんかあるとよく見てみないと読めないことも多々あります。
誰それが書いたお手本だったりすると人によっても変体仮名の使い方もかわってきます。
もうちょっと正直なこと言ってみなさい。
Cさん
歴史上に残っている書簡をさらり、そろりと読んでみたいから仮名に親しんでいます。
もっと砕けたこといえば
博物館で展示してある書物を読んでみたらかっこいいから。
自己満・・・
わたしは博物館の横にある甘味やに興味があります。
Cさん
今回の本題は調和体をまとめてみました。
島崎藤村、松尾芭蕉、兼好法師の詩を学校の授業で学んだことありますよね。
知っていいる詩はもちろんあるかと思います。
前回に引き続き仮名の作品集です。
島崎藤村の仮名作品
初恋
初恋
まだあげ初めし前髪の
林檎のもとに見えしとき
前にさしたる花櫛の
花ある君と思ひけり
授業で暗記テストやったー、ちゃんと言えてもカミカミ・・・
Cさん
小諸なる古城のほとり
遊子=旅人
衾・・・ふすま(寝具)
小諸なる古城のほとり
雲白く遊子悲しむ
しろがねの 衾の岡辺日に
溶けて淡雪流る
島崎藤村
本当は「雲白く遊子悲しむ」と「しろがねの」の間に詩があります。
Aくん
奥の細道の仮名作品
荒海や佐渡によこたふ天の河
あかあか=あか可 ゝ
つれなくも=難面も
秌の風=秋の風
秌は・・・??
「禾」に「火」?
「秋!」
秋を左右逆にした漢字!時代によって変わるのね。
Bさん
荒海や佐渡によこたふ天の河
一つ家に遊女も寝たりと萩と月
早稲の香や分け入る右は有明海
あかあかと日はつれなくも秋の風
奥の細道より「芭蕉」
弥生も末の七日あけぼのの
旅立ちの詩〜
Cさん
あけぼのの(ゝ)
空朧ゝゝ=ろうろう
幽かに=かすかに(二)
有明支=有明に
弥生も末の七日あけぼのの
朧々として月は有明にて光をさまれるものから富士の
峰かすかに見えて
徒然草仮名の作品
花はさかりに
花は(八)さかりに 月は(八)隈な(奈)きを
のみ(三)見るもの(能)か(可)は(者) 雨に(耳)むか(可)
ひて月を(越)こひた(多)れこめて春の
行方(ゆくえ)しらぬもなほ(保)あは(者)れに(二)
情け(なさけ)ふかし
花はさかりに月は隈なきを
のみ見るものかは 雨にむか
ひて月をこひ たれこめて春の
行方しらぬもなほあはれに情けふかし
一部分だけだね。
Aくん
秋の月は
秋の月は限り無くめでたき(支)
もの(能)な(奈)り(利) いつ(徒)とて(天)も(毛)月(つき)は(八)か(可)
く(九)こ(古)そあれとて思ひ(王)か(可)ざ(佐)らん
人は(者)むげ(希)に心(こゝ路)うかるべ
き事(こ登)なり
秋は限り無くめでたきものなり
いつとても月はかくこそあれとて 思ひ分かざらん人は
むげに心うかるべき事なり
兼好法師さんは「月」がとても好きなんだと思う。
Aくん
いかがでしたか?
本当はまだまだたくさん整理しきれていないのですが少しずつ紹介していきたいと思います。
今日もありがとうございます。