大筆の洗い方・小筆の手入れ
筆のお手入れはとても大切です。といっても幼い頃の自分は全くお手入れなんてしていませんでした。
自分が通っていた書道教室では「おうちに帰って筆は洗ってね。」ということで、帰ってそのまま、、、ということが多くありました。
なので使うときの筆は、、、
カチカチで・・・
カビが・・・
どんなものでも手入れをされた道具は気持ちの良いものです。
やっぱり、自分が経験したからわかる筆の洗い方を紹介していきます。
大筆の洗い方
* 汚れても良いようなコップなどを用意してください。
例えばとってのついたものやプラスチック製のものでも良いですよね。
私の場合は梅酒が入っていたコップです。
① ぬるま湯を溜めながら筆を洗う
② ぬるま湯をを入れ替えながら洗う
墨はね注意!!
③ 根元までしっかりと洗います
④ ぬるま湯ができるだけ薄くなるまで洗います
筆の根元に墨が残ると筆が割れてしまう原因になります
⑤ 手のひらで優しく穂を整えます
⑥ 優しく水気を取ります
⑦ 穂先を整えます
⑧ 布巾などで穂先を整えながら水気を取ります
大筆を洗った後は?
筆の種類によりますが筆が干せるように紐がついていますので、洗濯物を干すように下げておいてくださいね。
穂先を下にして必ず干す!!
いつもラックにフックをつけて筆を干しています。
乾かさないでキャップをしてしまったりするとカビの原因にもなるので、完全に乾いてからキャップをしてくださいね。
穂先に下にした方が根元に墨も残りにくいよね!
小筆は洗うのか?
小筆の種類や書く用途によっても洗うか、洗わないか?も違ってきます。やっぱり気に入ったものだと使用頻度も多くなりやすいのでお手入れはきちんとしておきたいところ。
わたしが筆耕で書いている筆は右のタイプの面相筆を使っています。細字用で全ておろして書いています。なぜかというと賞状を書く上で表題(表彰状や感謝状)を書くときは大きめの太文字で書きます。
もちろん小さな文字も書きます。役職(代表取締役社長)を書くときは穂先を使って書くので穂先がきく面相筆が自分には合っています。
左側の筆のタイプで書いている人は、穂先のみで書いていると思うので、洗わずに優しく拭き取ってみてくださいね。
いつも使っている小筆は左側の筆です。
筆をほぐしてしまった・・・
洗ってしまってほぐしてまった・・・という人もいると思います。そんなときに便利な筆固めのりです。使用したことがないのでなんとも言えませんが復活できるかもしれません。
昔は卵の白身で固めたと聞いたこともありました。
幕末のお髭の生えたおじさまが形を整えるために使用していたとか・・・
いつもしている小筆のお手入れ
わたしのように全部おろして書いている人は参考にしてみてください。
① 穂に残った墨を半紙などで拭き取る
② お皿に水を垂らし墨を落とす
③ ティッシュで根元の墨を優しく落とす
③ ティッシュについている墨が薄くなるところまで落とす
筆の手入れのまとめ
大筆
- 汚れても良いようなコップなどを用意
- ぬるま湯が透明になるまで優しくしっかりと洗う
- 穂先を優しく整えながら水気を取る
- 必ず穂先を下にして干す←ここ大切!
- 乾くまでキャップはしない
小筆
- 穂に残った墨を拭き取る
- お皿に水を垂らし優しく墨を落とす
- ティッシュについた墨が薄くなるところまで落とす
いかがでしたか?
シンプルなことですが、大切にしていると筆も喜んでくれるという気がするのは自分だけかもしれませんが、いつまでも使うものはちょっとしたお手入れが必要ですね。
最後に大筆の洗い方を動画で確認してみてくださいね!
* 洗っている音が出ます(音量注意です)