賞状や宛名書き・のし袋で使う墨は?
筆耕をしていて墨の種類について考えたことありませんでしたか?
例えば宛名書き封筒の紙質によっては水分量が多いと滲むこともありますよね。
書き始める時に「これは滲むかなぁ・・・?」とドキドキしながら書いた覚えがあります。
墨は決まってるの?
筆耕する紙質が和紙だとボワボワになって焦りました。
墨が余った時がちょっと面倒…
書道に親しんでいると滲みを活かした「 書 」もまた美しいというものがありますが、実用的なものなどの滲みはまた不必要になることもありますよね。
今回は筆耕士のわたしが使っている墨や墨壺のことを紹介していきます。
主に筆耕士が使っている墨と墨壺
普段、使用している墨は「濃墨」を使っています。
梅雨時などの湿気の多い時には中々乾きにくいので、知らずに重ねると汚れることもあるので注意も必要です。
自分がおすすめしているのは開明さんの玄龍です。墨がが濃いのはもちろんですが、他の墨に比べて速乾性があるように思います。
文字を書くことに集中していると注意するところが見えにくくなるよね。
書道をする場合は墨を摺ったりしますが、筆耕をしているときは小さな容器にガーゼを丸めたものを入れて墨汁を入れておきます。
墨壺と言っています。
筆耕を始めてから知ったことですが、持ち運びも可能ですし、筆をならしたりするのもとても便利です。
容器は化粧品で使用した入れ物でも構いませんが、劣化もするのでビンがおすすめだと思います。
使用するときは数滴水を垂らしてから書いています。
墨壺作り方
道具は以下のものです。
- 墨汁
- 容器
- ガーゼ
- ストッキング
- マドラー
- 爪楊枝
* マドラーはカフェに置いてあるものでも構いません。
動画はこちら
墨壺を作ったら蓋の上に日付を書いています。
使う時に数滴水を垂らしていようしています。
しばらく使っていなかったり、長い間使っているとトロトロっとしてきたりするので
使う頻度、使わない頻度によりますが半年に一回、中身を入れ替えています。
滲むかも?と感じたら書く前にすること
私が経験した筆耕で滲みを感じた種類があります。
当然滲んだときは焦りましたが幸い予備があったので対応できました。
滲むかもしれないと感じたときは墨をたくさん付けずに
一画目の書く位置にほんの少し「ちょん」としてみてください。
書く位置に少しだけ毛先をつけてみるのは問題なさそう。
最近では滲みにくい素材のものも販売していて特徴としてはつるっといた印象です。
たとう(包む袋)が滲みやすい和紙の不祝儀袋でも、滲みにくい素材の短冊が付いています。
滲みやすい紙質は綿や絹の素材が入ったものは滲みやすいかもしれません。
でも、風合いとしては魅力的ですよね。
まとめ:筆耕の用途によって墨を使い分ける
いかがでしたか?
封筒の宛名書きは和紙のような紙質、命名書は昔ながらの奉書紙。
手紙なら筆が走りやすいように水を含ませたりと
滲むかどうか?は最初はわからないかもしれませんが、不安だったら書く位置に少しだけ「ちょん」としてみてくださいね。
次回は胸章リボンの墨の作り方を紹介していきます。
ありがとうございます!